Thinking

こたえ

上と関連して一つ。 選ぶ政治家がいない、というのは、どういうことでしょう。 つまり、自分たちの利害を理解し、それを政治に反映させる人がいないということですね。 ならば対策は簡単です。そういう人を候補として出せば良い。または、自分が立候補すれば…

政治運動と刑罰について。

まず、雑文の割にバカみたいに長くなったので、革命を志すような人は読まないでください。不快になるだけかと存じます。かしこ 法的に言えば、政治運動は表現活動そのものです。そのため憲法21条で保護されます。 しかし、刑事権と政治運動の自由は当然のよ…

叫逝く

品川区が小中9年制を見越して大胆な教育改革に出た。 →http://www2.city.shinagawa.tokyo.jp/jigyo/06/sidouka/index.htm なんでも小1から英語、算数では小学生時代に方程式をやるというのが目玉らしい。 へー、とか思うが感心もなし。 だって、小学生でも…

不作為に腹立つか?

久しぶりにネットで社会批判とかを読んでいましたが、理屈に理屈で答えたようなものばかりで面白くもなんともない。「言説は武器である」という言葉だけが不気味に踊ってる感じ。ていうか、マルクスもレーニンも本を書いただけでそれで終わりだったか?と中…

逃げられない

刑法っていうと、犯罪がずらっと並んでいて、そこに書いてあることをすれば有罪、じゃなかったら無罪、なんてイメージがあるかもしれない。 でも、実際はどうなのか判断に迷うことが多いから、その解釈が凄く難しい。たぶんいちばん大変なのは、「何が悪い事…

荒地

自由は、その実、なんて不自由なものかと思う。 そろそろ再考されるべきなのは、ロックやルソーの社会契約論が、王権神授説という構成を取らざるを得なかったことにある。この構成は、あくまで当時の現実社会に沿ったものであって、ここから自由の理想的な形…

完全に専門の話。 周囲を見ていると、論文試験のための対策がどうにもマニュアル化してる気がする。「解法」という意味では有効だと思うし、テクニックとして身に付ける必要はあると思いますが、それって大学受験における数学のようで、例題の解法をそのまま…

憲法改正論議って、あまりニュースにならないけど進んでるんですね。たまーにやっても、9条関連ばかりで、断固反対を主張するS民党やK産党にしても、そのあたりに批判を集中させているし。 でも、それだけじゃ全然甘いんですね。 先日、J政党のF田議員…

飢えと思索

おそらく私の思考が幼稚だからなのでしょうが、哲学や思想に恒常的に触れている人にはどうしても距離を感じるんですね。 まず書いてあることがほとんど意味不明。ただし、それは意味的な問題ではありません。読んでいても何も感じないってことです。そういう…

Number Nine

参院選まで一週間となったわけですが、焦点になるんじゃないかと思われていた憲法論議はたいして行われてませんね。 憲法問題に関しては、当然のように9条が中心になるわけですけど、要するに自衛隊の存在がこれに抵触するんでは、ということは昔から言われ…

全ては差異の戯れに過ぎない・・・?

記号論って知ってます?細かいことは書きませんが、アリストテレスを出発点として、キリスト教のなかにも取り込まれ、言葉を巡る問題としてずっと人間が考えてきたことです。特に、ソシュールという人が20cに登場して以降は、世界はオリジナルなものを生…

絶対的なもの

世間的に見ても私には信仰心なんてもんは無いってことになるだろう。そういう発言は一切しないし。でも、実は得度を受けてたりするから、仏教徒ってことになるんだろうけど、西方浄土を信じてるかって言えば、答えはノーだ。正直に言えば、信じるってことが…

音楽の自然淘汰について

音楽に関して思ったことがあります。 例えば、ホワイト・ストライプスやストロークスがどれだけ素晴らしい作品を出して音楽誌に大絶賛されても、商業的にはSam41とかLimp Bizkitあたりに絶対に勝てないわけです。EVANESCENCEあたりがグラミー貰っても、スト…

東京

上の話題と関係あるんですが、考えられるのはやはり東京という街の歴史的な意味での特殊性が絡んでるのかな、と。ずっと日本の中心は上方にあったわけで、実際に博物館外にある文化財の多くが京都と奈良に集中してるわけです。 政治の中心としての江戸には4…

揺籠のうた

野口雨情が作詞した唄は、たとい彼の名前は知らねども、誰もが知ってるものばかり。 「七つの子」「しゃぼん玉」「青い眼の人形」「赤い靴」「兎のダンス」「証城寺の狸囃子」とか、自分自身シラで歌えます。亡くなったおばあちゃんが教えてくれて、昔一緒に…

分析大流行のワケ

昨日の続きです。 分析の有効性ってなんだろうって考えると、それによって混乱したものが明確になってくるってことと、それによって、事態を改善するための方法が見えてくるってことに行き着くんじゃないかと思います。 ただ、昨日のくり返しにはなってしま…

続き

にしても、なんでこんなに分析ばかりが広まっているんでしょうね。 例えば、文学を語るのにも分析ばかりが目につきます。ここまで分析だらけだと、意味を求めるのがそんなにダメなのかと、反時代的に考えたくなってくるよ。 そりゃ、完全な客観的意味なんて…

戯言

今更ながら、友人に借りた斉藤環の『心理学化する社会』を読んでいるのですが、とりあえず言えることは、精神分析の方法がもはやいちいち意識されることもなく社会のあらゆる領域において使用されている現在に、こうした形で、その状況自体を世間的に非常に…

差益軽視

佐伯啓思なんて、久しぶりに聞いた名前だったので暇つぶしに検索かけてみたら、この人にボコボコに書かれてるじゃない(笑) まあ、個人的にも佐伯さんって意味不明で、議論は論理的で正統派、一見文句のつけようがないんだけど、実は結論含めて意味不明。とい…

犬も歩けば棒にあたる

火曜までのレポートと同日にある発表の準備で、かなり欝になってますが、何より嫌なのが、発表の際に使うテクストの酷さ、これに尽きます。 社会哲学の入門用テクストなのですが、様々な分野がそれぞれ10p程にまとめて紹介されていて、講義のなかでいまま…

基礎教養

本棚を整理してたら、浅田彰や柄谷行人が編纂した『必読書150』(太田出版)が出てきたので、久しぶりに目を通しました。 入門書のブックガイドを作ろうとして、結果的に「これ誰が読むんだ?」レベルの古典で埋められたってやつでしたね。 一般の人はと…

神秘思想に関するメモ

昨日の続きです。 西田幾太郎の著作には、マイスター・エックハルトやニコラウス・クザーヌスが出てくるようで、旧制高校の人は勉強してたんだ、という書き込みを某所で見かけましたが、どちらもキリスト教というよりは、神秘思想家ですね。 神秘主義はたい…

中世の秋

学会で阿呆にいじ(め)られて気の毒だったリーゼンフーバー先生の『中世思想史』を読んでます。 哲学やってる人が東洋思想に弱いっていうのは有名なことで、その点、私は中国系には強いから平気・・・って、専門のインドはダメなんですけどね(笑)で、実はキ…

Generation Aphrodite

プロジェクトXの再放送をしていたので見ていたんですが、なかなか面白くて見入ってしまいました。 この回は浅間山荘事件を扱ったもので、生まれる前のことだし情報としてしか知らなかったので、色々な人間ドラマがあったんだなぁって。まあ、そういう番組で…

心の膝を屈して

それで、化粧をしない人って考えてたら、哲学者に凄い人がいたことを思い出しました。 それは、シモーヌ・ヴェイユというフランスの女性で、『幸福論』で有名なアランの弟子でもありましたが、人民戦線に参加してスペイン内戦に行ってしまうような、ローザ・…

完璧な美って何?

美しいものに醜い意味を見いだす人々は腐敗しているだけで魅力がない。これは一つの過失である。 Oscar Wilde ゛The Picuture Of Dorian Gray゛ 続く文章は「美しいものに美しい意味を見いだす人々こそ教養人なのである。これらの人々には望みがある」。 で…

失われた信頼

とりあえず個人的には環境問題から開放。 まあ、政治や社会のレベルで考えれば、この軸に沿った方向に行く(行かざるをえない)でしょうね。 近代批判でよく見られるような言説、例えば、自然を対象として人が見るようになってから人による自然の支配が始ま…

たまには周囲に目を向けてみる

今週の社会哲学の講義で発表しなければならないために、急遽環境学を勉強しています。どう考えても2,3日でできるわきゃないのに、いままでなんでサボってたんだらう(涙) ただ考えてみれば、環境について押えておくいい機会でもあるし、それなりにきちんと…

歴史化するということ

藤田省三『精神史的考察』のなかの「或る歴史的変質の時代」において、個人的に衝撃を受けた部分がありました。 維新に始まる明治時代が、思想的・政治的立場の違いに関わらず「立国」という目標が人々に共有されていた時代を経て、日露戦争後あたりから大き…

二人の詩人

ロマンティックという言葉は死につつあるけれど、完全に死ぬことはないでしょう。でも、私はほとんど使わない。使えば死ぬのが分かるから、それは言葉にしたくない。 言うまでもないことだけれど、その言葉の元の意味は「ローマ風」というに過ぎない。 ロー…