2004-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ランボー再読

出かける前にはたいてい読みかけの本を持っていくけれど、今日はなんともなしにランボーの『地獄の季節』を指が選んでいた。 高校の頃はいつもカバンの中に入っていたけれど、最近は読めなかった。気分が乗らない。きっと、あの頃の自分がナルシスティックに…

ある女の子が見てるもの

こんなものが割と話題になっているって聞いたので、読んでみました。 タイトルは、もちろんNHKの『中学生日記』のパロディでしょうが、たとえば『高校生日記』や『大学生日記』なんてものを考えても全然興味が沸かない。『幼稚園日記』じゃ、あまりにリア…

The Cardigans / Emmerdale (1994)

スウェディッシュポップって言えば「カーディガンズ!」って答えが返ってきそうなくらい人気ものの彼ら。 ゛Carnival゛収録の2nd「Life」を聞いたのがきっかけで、ワナダイズ同様に「ロミオとジュリエット」にも使われた゛Lovefool゛収録の3rdも好きだったけ…

氷が溶けていく

ハートが破れそうだったのに、結構、冷静になれるもんなんだな、と自分を意外に思った。あまり引きずりたくないけれど、いざ、そういう気持ちになってしまうと、嫌でもあの時の記憶が甦ってくる。自分があまり誰かを好きにならないっていうのは、防衛本能が…

司馬遼太郎/ 関が原

読み終えたまま書くのを忘れてたいたので、思ったことを少しだけ。 最初は西軍の石田三成が中心になって描かれているので、そっち側からの視点で行くのかと思いきや、途中からは家康に重点が置かれていきます。これは、三成が挙兵した後、ほとんど家康の動き…

The Wannadies / Bagsy Me (1996)

ワナダイズはスウェーデンのポップバンド。ディカプリオ主演の『ロミオとジュリエット』にも使われた涙ものの名曲「You and Me Song」を収録していて、これを聞くためだけにも持ってて損はないけど、どの曲もまっすぐでキャッチーでピュアなメロディが溢れて…

The Stranglers / No More Heroes (1977)

トロツキーの墓に供えられた真っ赤なカーネーションの花束。「もう英雄なんて要らないよ」っていうパンクの代名詞にもなるメッセージが、硬派でクールでニヒルで、でも、こっそりロマンチックなストラングラーズのイメージになっていきます。メンバーは見る…

今日は友人たちと研究室で自主ゼミ。分かりきっていたはずのものも、改めてやってみると新発見が多い。 ソクラテスが唱える「魂」を巡る問題は、問うこと自体が不可能だった。

Nowhere

マイセンの青い皿の上にはいつも雪が降っている 白いものがただよってて息することもできやしない おまけにここは寒すぎる ヘイ 起きろよ そんなんじゃ風邪引くぜ 苦しんでるうちが 幸せさ 俺なんざ感覚なくして 何をしたかも覚えちゃいない 硝煙はまだ漂い …

ハロー!

私の父親は世間で言われるエリートだ。超有名国立大学を院まで出て、いまは大企業の役員をしている。 私自身、勉強もスポーツも美術的なものもなんでも得意だったし、不自由を感じたことはなかった。友達も凄く多かったし、小学生の頃からだって可愛い彼女が…

Carole King / Tapestry (1971)

パティ・スミスとともに昔の私にとって大切なアルバムだったのがキャロル・キングの2nd。 彼女がソロデビューするのは70年だけど、ポップス黄金時代を通じて、彼女はパートナーのGerry Goffinとのコンビでアメリカ最高のソングライターとして活躍した。ソ…

Book@LIBRO

-パティ・スミス完全版 こないだまでいくら探しても無かったので、取り寄せを頼もうかと寄ったらあっさり発見。たくさんの写真と全ての曲の訳詞が載ってて、個人的な宝物になりそうです。ちょっと値は張ったけれど、とても綺麗な本です。 「わたしたちの世代…

Hüsker Dü / Zen Arcade (1984)

79年にミネアポリスで結成。アメリカンハードコアの代表バンドとされたりもするが、実際は北米のハードコアとUK的なものを融合させたポスト・ハードコアなサウンドを追求した。 どこか昨日のメリーチェインと重なる部分もある。それは、本質がメロディの…

Horses

夜の空は私の上で 時間の流れを静かに見つめている。 時間はいつだって静かなものだが、空は留まっていたりはしない。なぜなら、それは時々ひどく優しく見える。 空が優しく見えるのは、涙をこらえきれなくなるからだろうか。 涙は流れ星のように肌の上を静…

Night on Earth (1991/USA) / Directed by Jim Jarmusch

ニューヨーク・インディーズのカリスマであるジャームッシュが綴った5編からなるオムニバス映画。 舞台は同時刻の世界の5つの都市で、5人のタクシードライバーの視点を通して描いた人間喜劇。ロードムービーでありながら、主な舞台はひたすらタクシーの車…

Ride / Nowhere (1990)

シューゲイザーの代表的存在。マイブラの次に高いクオリティで作品を作ったのはいうまでもなく彼らで、その影響力は日本の九州にまで届き、スピッツというバンドの結成をうながしたのはあまり知られていないお話。 メリーチェインやマイブラに比べると音はず…

The Jesus & Mary Chain / Psychocandy (1985)

ノイズと綺麗なメロディを合わせるとどうなるか、ってことを最初にやって、みんなを熱狂させたのが「ピストルズの再来」と呼ばれたジーザス&メリーチェイン。 Spacemen3も同じことを同時期にやってて、俺たちのほうが先だったって主張してますが、実際はど…

空蝉

突然ある言葉が記憶の闇から蘇り、人を苦しめることがある。こんな類いのことは、勿論誰にでもあることだ。だが、私の場合は、ある小説の登場人物と重なってしまい、どうにも深い迷宮のなかに落とされるような気分になる。 過去のことをいつまでも引きずる必…