Night on Earth (1991/USA) / Directed by Jim Jarmusch


ニューヨーク・インディーズのカリスマであるジャームッシュが綴った5編からなるオムニバス映画。
舞台は同時刻の世界の5つの都市で、5人のタクシードライバーの視点を通して描いた人間喜劇。ロードムービーでありながら、主な舞台はひたすらタクシーの車内。
人の出会いの数だけ物語があって、それが交錯するところに映画が存在するって感じかな。
とにかく会話が面白い。共通してブラックジョークを混ぜながら、さりげない仕草や演出がそれぞれに独自なリズムを生んで、見ていて飽きさせない。
ウィノナ・ライダーを始めとする豪華なキャスティングも、バランスがとれていて実にいい。『Stranger Than Paradise』のような「名作」ではけしてないけれど、ジャームシュのクールでユーモア溢れるセンスを感じることができる楽しい作品です。
評価するのが難しい作品なのか、いまいち高い評価を受けていないようですけど、それは評論が悪いのであって映画がではないです。