The Style Council / Cafe Bleu (1983)

julien2004-06-19


Blueなアルバムを考えて、Otis Reddingの『Otis Blue』とか、Joni Michelの『Blue』、The Corrsの『In Blue』とか、そういやBlue Cheersは書いちゃったな、とか、あ、ブルーハーツがいる、とか色々迷いましたが、結局これ。ジャム解散後にポール・ウェラーが結成したスタカンの1st。
「自分たちがこれからもぬくぬくやっていけると思うことが、自分で恐ろしかった」からジャムを解散したウェラー。完璧にブルーじゃないですか。
そして出たアルバムは、ジャケットもタイトルもブルー。収録曲に"Blue Cafe"なんてありますが、『カフェ・ブリュ』・・・タイトルはなぜかフランス語です。"The Paris Match"なんて曲もあります。でも、フレンチの薫はまるでしない。"ホワイトハウスへ爆撃"なんて曲もあります。ジャムにも増して政治的。歌詞カードなかったら、日本人にはそんな過激な内容なんて分からない。ビックリするのはヒップホップまであります(タイトルは"ゴスペル"だけど)。こんな風に音楽的な冒険をしながら、でも、ハートはパンクでモッドなまま。ジャジーでソウルで、でも、完璧に逆説的なパンクアルバム。売り上げの割りに評価はみそかすだったみたいだけど、人間って偏屈になってると怖いよね。こんなのパンクじゃない、とかそんな理由でぼろくそですから。
ブルーであることは、変化を受け入れうる。どんなにスマートでスタイリッシュになったって、ハートはパンクなままでいられる。ブリットポップに飲まれたりもしなかったし。こんな人がいるから、ロックンロールは死なないんだよね。
個人的にウェラーのことはほんとに尊敬してます。クラブにCD持ってく時のバッグは、ウェラーの好きなロンズデールだったりします。あ、ウェラーのことばかりでしたが、相棒、ミック・タルボットのピアノ、オルガンも、最高にクールで、でも暖かい。彼がこの前に在籍してたマートン・パーカスのアルバムは探してるんですが見つかりません。新譜で買おう。
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