The Bluetones / Expecting to Fly (1995)

julien2004-06-18


ジャンルとか考えないで適当〜に書いているので、時々何にするかと迷うことがあります。で、昔のロッキン・オンをパラパラとめくってたら、一発目で目に入ってきたのがこれ。書くのを忘れてたとしか言いようが無いです。
こういうブリット・ポップとロックンロール・リヴァイバルの間にいたようなグループは、いま聞くと結構考えさせる部分があります。歌謡ロック、コールドプレイやトラヴィスなんかに与えた影響は小さくないんじゃないかって思います。当たり前だけど、現在のシーンに繋がる部分は、ストロークスが出てきたって簡単に切れたりしないってことですね。Havenがちょっと前に2nd出しましたが、彼らなんて相当に損してると思いますよ。リヴァイバル直前にデビュー。そりゃ、2nd出すのに時間かかるわけですよ。
ブルートーンズには、確かに革新的な部分は全然ないかもしれない。ストロークス以前の若者にとっては、ストーンローゼズやラーズの音は絶対でしたからね。つまり、オアシスでもブラーでもないわけで(そういえば、オアシスっぽいとかブラーっぽいってあまり使われませんが、確かにイメージ沸かないかも。なぜでしょう)。
特に、ラーズを見てショックを受けたブルートーンズのMark Morrisには、これは簡単に乗り越えられないものだったようです。同じようにラーズが大好きだったノエル・ギャラガーとの違いは面白いですが。とにかく、彼は試行錯誤を繰り返してこのアルバムまで6年もかかっちゃったわけです。でも、ここにはその二つのバンドの遺伝子がはっきりと受け継がれてるのを感じる。ブリット・ポップに対して距離を取りながら、でも、背を向けたりしない。だけど、彼らは時代のなかで常にブルーでいる。これは、単に叙情に浸ってるバンドなんかとはワケが違う。グループ名のかっこよさはストーンズに並ぶものがあります。
KeaneColdplayも悪いなんて言わない。メロディ綺麗だし、好きですよ。でも、彼らと比べると格が違うとは思う。常に「ブルー」でいること。タナソウじゃないけど、これこそロックンロールのテーゼでしょうね。
「僕の小さな秘密を自分に言って聞かせるんだ これは今でも他の誰にも言ってない 君の見方は違うのかもしれない 僕のやり方 僕の理屈 でも僕が間違ってるとは誰にも言わせない!」
ブルーであることを忘れない彼らは90年代中期の誇りです。
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