The Hollies / For Certain Because (1966)

julien2004-05-20


British Beatに興味を持ったのがそれほど前じゃないので、彼らのことは『Butterfly』ぐらいでしか知りませんでした。Crosby,Stills,Nash & Youngのナッシュこそ、このバンドのフロントマンのGraham Nashなわけですが、音楽性は相当に違うと思う。
マージー・ビートっていうのは確かにビートルズの代名詞になってるような感じですが、狭い意味でのマージーっていうのはリヴァプールのことで、実際には同じような音楽性を持ったバンドが各地にいて、ホリーズもそういう中の一つとして出てきたらしい。それらがビートルズによって触発されたのは間違いないだろうけど、ビートルズしか聴かないっていうのはなんとも勿体無いと思う。そして、その時期をリアルに体験した人にはホリーズはいまだに人気抜群で、まあ理由は聞けば分かりますけどね。
ロックのガイド本なんかを見ると、まずビートルズがいて、そしてストーンズキンクス、フーなんかが続けて書いてある。で、私もそんな順番に聞いていたんですが、どうにもビートルズだけ明るくてポップで、キンクスでさえビートルズとは違った印象で聞こえてくるから、なんでこんなに違うんだろう、誰も真似しなかったんだろうかって不思議に思ってました。亜流は亜流としてしか扱いを受けないのかな、って思ったわけですが、ホリーズデイヴ・クラーク・ファイブなんかを聞けば、結局悪いのはガイド本で、そういう適当なことをやるからビートルズだけが特別に神格化されるんじゃないのって思ったわけです。
特にこのホリーズビートルズに匹敵するレベルの曲を書いているし、ジョン・レノンポール・マッカートニーほどのカリスマ性は感じませんが、同じような音楽性を持ちながらホリーズにしかないような個性を持っているし、私たちの世代にももっと聞かれていいんでは、と思うんです。
とりあえずビートルズが好きならホリーズは外せません。で、ビートルズを好きじゃない人がいるとは思えないので、みなさん聞いてくださいってことです。
オアシスがビートルズの後継者たらんとしてた時期がありましたが(今もそうかもしれないけど)、ビートルズを聴いた後にホリーズを聴くと、彼らに共通しているものが「ビートルズ風」なんていわれるものとは全然違うことが分かるんです。私はビートルズを神格化しているより、こういう感性を受け継いだバンドの音を聴きたいんですよね。ビートルズだけ聴いてるんじゃ、そんなのは無理だと思う。
ちなみに、これは5枚目。サイケな方向に転向する前の名曲が並んでます。

  • Favorite Tracks

M1: What's Wrong With the Way I Live , M2: Pay You Back With Interest , M3: Tell Me to My Face

M4: Clown , M5: Suspicious Look in Your Eyes , M6: It's You , M9: What Went Wrong ,
M10: Crusader , M12: Stop, Stop, Stop
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