Blind Faith / Blind Faith (1969)

julien2004-04-23


Spencer Davis Group、TrafficのStevie Winwood(Vo)に、Creamを解散させたEric Clapton(G)にGinger Baker(Dr)、FamilyのRick Grech(B)が集まって結成。スーパースターが集まったグループをスーパーグループというらしいんですが、彼らは最初のスーパーグループで、要するにCrosby Stills & Nashの先駆けのようなもの。
ただそれぞれの自我が強すぎて半年で解散したようです。でも、長続きさせる気も最初からなかったんじゃないかって気もします。残したアルバムはこれ1枚で、お互いが個性と感情をぶつけることもなく終わってしまったわけですが、個人的にはこういうグループが存在していたってことが素晴らしいです。聞くと分かるのは、クラプトンもひたすらギターを弾くだけで、それはウィンウッドのボーカルが凄すぎるからなんですが、そもそもはなんでも出来る人たちが、自分がいちばん得意なものだけに徹するっていうのもありですね。
あ、クリームやツェッペリンに比べると大人しいってだけで、どの曲も素晴らしい出来です。メンツから言って当たり前なんだけど。

もう一度結成なんていうのもありだと思います。というか、期待したい。ウィンウッドも去年素晴らしいアルバムを作って健在だし、40年くらい活動してきた人たちだからこその魔法は、今のほうが発揮されるんじゃないか、って思うんです。

笑ったのは、なぜか邦題として『スーパー・ジャイアンツ』って名前が付けられているんですよね。ブラインド・フェイス自体が、確かに現在の某球団の「史上最強打線」みたいなグループなんですけど、これまた未来を予測していたみたいでおかしいです。あとはジャケ。スコーピオンズの『ヴァージン・キラー』と並ぶヤバさです。あ、あそこまではいかないか、さすがに。ただ「こんなのよく販売できましたよね」ってレベルではあります。
ASIN:B00005FMK4

*追記
ネットを見てたら、このジャケは当時のアメリカで問題となって、メンバー写真に差し変えられたんだそうです。でも、クラプトンやウィンウッドにロリ趣味があるとは思えないし、なんでこんなのにしたんだろうとは思いますね。「Blind Faith=盲目の信仰」で、少女が戦闘機か爆撃機を持ってることには戦争批判の意味が込められてるんだろうな、とは思いますが、別に裸じゃなくてもいいだろう、と。見た感じの年齢も、「子供=ピュア」ってイメージよりも上な感じがしますし。