Gang of Four / Entertainment! (1979)

中国の政治グループから取ったバンド名、ジャケットのあちこちに書かれた政治的メッセージ。それらは間違いなくパンクからの影響によるものだけど、Andy Gillという人は、それを自らの怒りの衝動をベースに独自に発展させた。
よく言われるのが強烈極まりないアンディのギター。斬新にもファンクのビートを取り込み、ひたすらリズムだけを刻むそれは、当時、半端じゃない衝撃を与えたらしい。分かっているだけでも、Red Hot Chili Peppers、U2、REM、Primal Scream、Number Girlは、彼らから多大な影響を受けています。ちなみにアンディはレッチリの1stのプロデューサーでもあります。
M7「I Found That Essence Rare」にはBuzzcocksに似た曲があったり、パンクといっても構わないんだろうけど、やはりこれはパンクじゃなくて、New Waveの流れで捉えたほうがいいと思う。
私なんか彼らを知ったのはごく最近だけど、このサウンドはショックでしたね。たいていは、新しいことを始めた人が原型を作り、それを次の人達が発展させていくものだけど、彼らの場合は、すでに完成させてしまっているから、影響はソフィスティケートされる方向にしか行かなかったんじゃないのかな。こんなに生々しいサウンドは滅多にあるものじゃない。
ロックンロールリバイバルの今だからこそ、もっと聞かれてほしいサウンド。The Raptureあたりにも影響は大きいんじゃないかな。つか、ガイド本の扱いは小さすぎるよ、絶対に。ある時代が生んだ奇蹟的な名作です。
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