詩が炸裂する。。

詩が炸裂する。論理も、物語さえも超越した場所で。感情に引火して、その導火線が続く先で。そこでは、ただ自由だ。
地面に這い蹲ったり、杖をつきながら歩きまわったりする必要はないんだ。息を吐きながら走り回ることもない。
けれど、レオナルドの夢は埃をかぶったまま、納屋の隅で息を潜めている。


人々が欲しいものはいつもリアリティだった。空はいつも頭の上に拡がるものだったが、手を広げれば届くような気持ちにさせたものだった。あの頃は、夜からも夢は自由だった。
気付くと、それは欠けたグラスに変わっていた。あの頃は、すべてが炎のなかで生まれ、技術はそれを確かに美しいものとして形作った。その本質は変わらないが、今では使う人も誰もいないだろう。
燃え盛る炎のなかでガラスは溶けて、そして生まれ変わるだろう。けれど、熾火に手をかざしながら、あの子は先も見えない吹雪を恐れている。巨大な全てを焼き尽くす炎のなかでは、すべては消尽するだろう。連鎖は、生命ではなく、死を繫ぐものでしかない。この世を支配する人々は、紙と欲望だけを薪にくべるだろう。


そして、、感情だけが残される。最近では言葉さえも彼女の手を取ったりはしない。


積まれた本を前にしては、泣声だけが確かなものだ。