Goldfrapp / Black Cherry (2003)


ギターポップを書くのにも飽きたので、ちょっと雰囲気の違うものを紹介します。デカダンな香りがたち込める一枚。

フジロックに出演したりで、ここ日本でも割りと知られるようになったゴールドフラップ。Alison Goldfrapp(vo,synths)とWill Gregory(synths)の二人によるテクノユニット。
これは2作目で、前作の『Felt Mountain』の欧州耽美的な雰囲気をどこかに残しながらも、前よりもディスコ色の強い音(エレクトロクラッシュぽい?)を出してきました。レーベルがMuteなので、テクノとしてカテゴライズされることが多いですけど、キャッチーなメロディの歌ものとしても聴けるし、普通にポップな作品だと思います。
ボーカルのAlison Goldfrappのゴシックでキッチュで、でも、とてもキュートなビジュアルも、このユニットの個性を際立たせてます(って、フジロックでのインタビューを見たら、思ったよりもオバサンでショックだったのですが・・・実際には30歳くらいなのかな。写真では全然そうは見えないけど)。

とにかく、古くて退廃的でありながらも、不思議と新鮮な美しさに溢れていて。。。というのも、彼女の原点は、現実逃避の方法として自分の世界を構築することであり、そこからパフォーマンスアートを始めたことが現在の彼女に繋がっています。極端に言えば、奇想天外な自分の世界を、DJ的な編集センスと、デカダンスと快楽主義を愛する美意識で表現しているといった感じでしょうか。そこに、「モルヒネ+砂糖+氷」と表現される彼女の歌声が重なることで、この幻想的なサウンドが生み出されているともいえるかもしれません。私は狂気的に大好き。ジャケットセンスも、いっつも完璧。ありえないくらい凄いPVも必見。。。。リンク貼ってみたので、よかったら見てみてください↓
"Strict Machine"
"Twist"
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