'Lost'Samurai

julien2003-12-30

昨日のことですが、テレビ見てて「ざけんな」とか口にしてしまいました。
ラストサムライのCMなんですが、以前はトム・クルーズを主軸にしたものが流されてたはずが、最近では「渡辺謙が凄い!」。
ちょっと待ってよ。「今さら何言ってるの?」って。


ご親切に、その言葉の引用先まで紹介されてて、「ナショナル・トリビューン」だとか。要は洋雑誌で、それも渡辺謙がゴールデングローブにノミネートされたことがきっかけになって、紹介の仕方まで変わるんですよ。
もうね、情けなくて笑っちゃいます。イラク自衛隊が行かされるわけですね。単なるアメリカの属国。

渡辺謙は最高クラスの俳優ですよ。そして、それを一番知ってるのは日本人だけですょ。なのに、洋雑誌が絶賛したり、賞の候補になってから、なんで日本人の態度まで変わるんですか?


僕はね、キャスティング紹介の際に、トム・クルーズが一人で紹介されてる反面、渡辺謙が真田博之、小雪と一緒になってるのを見て、憤慨してたんですよ。マトリックスの映画前に流れた予告編で。
日本人のくせに、渡辺謙のことをアメリカ人程にも評価できないんです。要するに、自分たちの判断に自信が持てないんです。いいと思っても、アメリカ人がそう言わないから言わない。じゃなかったら、渡辺謙で押すより、トムのほうが売れる、とか。はぁ。。


そんなだから、あの映画を「ここに日本人の姿がある」なんて、間抜けなことさえ言えるんですよ。なんで、日本人が英語喋ってるの?って普通に突っ込めるでしょ(笑)
エドワード・サイード(画像参照)が今年亡くなりましたが、オリエンタリズムの延長です、あんなの。面白い、面白くない、感動する、感動しないとかいうのとは、次元が違う問題です。
いい映画だとは思います。でも、「日本人の姿」とか言うものとは別のお話。
佐賀の乱西南戦争といった士族の乱がモチーフになってるのですが、お願いだから、そういう背景も知らないで馬鹿なこと言わないで。


そういえば、今でこそジャパニメーションなどと呼ばれ、高い評価を受ける日本のアニメですが、あれだって海外で評価されてからです。ああ、最低。反吐が出そう。