Gwen Stefani / Love. Angel. Music. Baby (2004)


昨年末に出たノー・ダウトのグウェンのソロ作。シングルは良かったけど、ゴスロリ(のロリ)ファッションが強烈すぎてアルバム聞いてなかった。
現時点でのノー・ダウトの最新作は、タイトル通りにロック・ステディなレゲエからスカまで混在の凄いアルバムだったんですが、その分、爆発するポップ度は減少。
ただ、この人の根本は気狂いポップなのか、このソロアルバムは凄まじいほどのスーパーポップ。それも、ダンスを基調に、R&Bからヒップホップ、ロックにハウスと、どうかしてんじゃないのというほどの万華鏡的世界。ニューオーダーのぱくりのような曲まであって笑ってしまう。なのに、ここまで統一感出すというのがスーパーセレブたるゆえんか、キャラの強さとバランス感覚なんでしょう。
プロデューサーもアンドレ3000にネプチャーンズ、ドクター・ドレーまで、まあ凄いんですが、ちいとも押されずに自分を出せてるのがさすがのグウェン。
日本好きなのか、harajuku girlsなんて曲もあったり(ジャケで左右に立ってるのがどうも原宿ガールらしい)、ヒステリックグラマーとかギャルソンとか、後で女子高生みたいのが喋ってたりと、変だけどこれもポップ。まあ、彼女のなかのイメージで日本と中国がごっちゃになってるのがサウンドに出てて笑えます。
ノーダウトの時から僕は彼女のセンスは大好きなんですが、例えばシングル"Cool"のちょっとした切ない感じとか、甘い感じなんかは昔のポップス直系で素晴らしい。日本じゃどうか知りませんが、向こうではマドンナレベルの扱いされるのが当然。未だに売れまくりらしいですから。とりあえず現時点ではアイコンとしてもクリエイターとしてもマドンナを超えましたね。
昔の引きつったような歌い方をまた聞きたいなぁと思いつつ、これはこれで最高。堕曲など一つもなし。深みはないけど、まごうことなきガーリーポップスの傑作です。