とりあえず感想

凄かったですね、昨日の選挙結果。
結果は、ちょっと予想を超えていました。投票率が三分の二を超えたのだから、民意はある程度反映されたんでしょう。個人的な意見はともかく、これだけは事実なので。
(注:ただし小選挙区の悪い点が出たのも事実。自民圧勝という反面、死票も物凄く多い。)
別にギリシア衆愚政治がどうたらと言う気もないですが、分かりやすいメッセージというのは大事なのだと思う。田中真紀子が言ってるように「改革」という言葉が結論を決定付けました。あとは、中身でね。首相は政治的力学に関心がないという意味でクレイジーな上に、それで巧く行ってしまったことが与える影響は計り知れない。思ったことはこれから何でも言うしやるでしょう。凄まじい量の法案が今後提出されるのは目に見えている。先月の参議院で起きたようなことは当分は起きない。
とりあえず、民主党はCM見ただけでダメなのが明白でした(とにかく分かりにくい)。
強権云々とは聞きますが、肝心なのは形式的なものよりも印象なんです。ヒトラー云々と言う必要もない。それを防止する制度はちゃんとある。
あ、別に褒めてるわけでも喜んでるわけでもないです。ただ、「分かりやすい」ということはインテリが言うほど悪いものでも下らないものでもないんですよ。特に政治では。「非情に喜ばしい」というのと「感動した」では、分かりやすさが違う。数年前に大勢の人が反応したことが、なぜかここに来て一気に復活した。「日本を変えるんです」というのと、「改革するのだ」では、やはり印象は違う。不思議に、半年前まで自民党には保守のイメージしかなかったのに、ここに来ての180度の転換。そういう印象があったからこその勝利でしょう。それにしても魔法使いですか、小泉さんは。それがいちばん驚いた。ほとんど怪物。
あ、理屈はともかく、個人的には楽しい結論でした。政治から不必要に分かりにくい部分が消えたのはいいことかもしれないので。媚びながら誤魔化すようなこと言ってるのではなく、意見を真正面からぶつけてくるのなら、あとは国民がそれを判断すればいいんです。高度な判断は、制度内で専門家がやればよい。そんなものを国民には求めても無駄だし、逆に失礼だ。そこまで求めるような制度は無い。
まあ、私にはまだ力ないので、いまは世界を観察するだけです。それだけでやるべきことは少しは見えるというものですから。たいへん勉強になりました。


ああ、そうそう。
今後の選挙をもっと良くするための方法として、政治家の評価をするためのわかりやすい基準って必要な気がします。
政治家自身の言葉ではいくらでも言えるので、そうじゃなく、客観的に判断するための基準。たとえば、公約実現に対してどれだけのことをやったか、他にもどんなことを最近やってるのか、とか。
だって、会社じゃあごく日常的に行われてるんだから(そうじゃないと出世も適当なコネ「だけ」でやられることになる)、政治家に対してできないわけじゃない。オンブズマンがやればいいのでしょうが、単なる見張りに終わるのではなく、より評価の方法、いわば通知表みたいのを作ればよい。
かといって、憲法の自由委任に反するわけにもいかないので、なんでもかんでも国民の目の色ばかり気にさせるのも大問題で許されませんが、公約の達成度や、国会への出席日数程度は、逆に必要なのでは?だって、分かりにくいよ。「自民党の議員だから」ってだけで投票するのなら、比例以外いらなくなるぜ。