砂糖菓子

ポップスの企画ものを書いてることもあって、ますます古いものしか聞いてません。感覚的にいつの時代の人間なんだか分からなくなってきた。
でも、そのおかげで見えるものもいっぱいあるんですよ。
思えばポップス狂道のきっかけは去年の今頃で、まだ一年しか経ってないのに、これだけのものを今まで知らないでいたことが信じられない。いつまでも消えないメロディがたった一年で星の数のように増えました。
毎年毎年、名曲は生まれていますが、それでもこれだけの数は聞けない。それだけ知らない世界がどんどん減ってるのだとは思うけど、それでもまだまだあるでしょう。それはそれで楽しみですけど、何より、いつ死んでもこれだけのメロディを抱いて逝けるなら、悔いはないです。
いま聞いてるのは、たぶん、ほとんどの人は知らないだろう一発屋The Murmaidsの"Popsicles & Icicles"(63年全米3位)。
これもいつか書きますが、今ではいちばん好きな曲の一つになってます。夢を見る砂糖菓子のような魔法の曲。僕が音楽に求める世界が溢れてる。たぶん著作権もほぼないでしょう。情報の回転と資本の力の前で、消えていってしまうでしょう。あまりに下らなくて、切ない。。でも、ほしい人にはメッセでさしあげます。
こういう曲を残すことが、ヘボDJの僕の仕事だとも思ってます。クラブはクラブ・ミュージックしかかけるべきじゃない、とか、踊れない曲は意味ない、とか、ゴミDJどもがバカなこと言うな。世界が狭いだけだろう。音楽に何かを求めるのはバカげてる、とか切ないこと言うな。じゃあ、なんで音楽聞いてるんだ。感覚が死滅してるだけじゃないか。なんのために生きてるんだよ、なんのために叫んだり、踊ったり、泣いたりするのさ。