Alicia Keys / Songs In A Minor (2001)


Styles : Contemporary R&B , Neo-Soul , Urban
またまたアリシア・キーズ。2nd書きましたが、もう1stも大好き。なので書く。
天才の登場を華々しく告げたグラミー5部門受賞の大ヒット作、ですが、そういうコマーシャルな肩書きとは関係なく、R&Bを基本的には何も変えずに、パラレルワールド的に変えてしまったインパクトのほうが凄い。「ああ、R&Bだ」って感じなのに、物凄く新鮮。歌が巧いとかサウンドのセンスとか、曲が絶品、とか色々な要素もあるのでしょうが、やはり音から感じるものが、最高の今を教えてくれる。これは魔法です。
それに、ロック小僧だった私をブラックに強く引き込んだ作品でもあって。。きっと、何十年後も私はこれを夜に聞いているはず。
タイトルも絶品。直訳すれば「イ単調の歌曲集」。注:「1人の少数派」じゃあないですね。
ベートーベンの”月光ソナタ”をバックに歌う"Piano&I"から始まる夜のための歌々。
この1stは、2ndと比べるとトータル性は若干低めな感じ。その代わりに曲ごとの雰囲気が微妙に変わっていて、それがまたとてもいい。曲の個性が強いというか、一曲一曲が違った夜を忍ばせているというか、様々な人が織り成すクラブの雰囲気というか。
一人で静かに聴くなら2nd。でも誰かのことを想ったり、クラブのことを考えたりしながら聴くなら1st。ここまで夜が似合うアーティストもなかなかいないと思う。本当に落ちていきそうになる"Fallin'"や"Girlfriend"も最高ですが、個人的に大好きなのは"Mr Man"。どこかラテン的な色の濃い曲。繰り返されるストリングスが耳から離れない。