Kaiser Chiefs / Employment (2005)


フランツと同じレーベルの期待の新人、ってくれば、みんな飛びつくんでしょう。個人的にそういう流れはThe Blueskinsで懲りてるので、かなり不安でしたが、内容的にこれは問題ないです。良い意味でも悪い意味でも、まさにフランツの仲間ですね。今以上に売れても何も不思議を感じません。フランツも私が聞いてから数ヶ月してからのフィーバーだったし、夏辺りにはもっと大きな話題になってたりして。
音楽的には、ニューウェイヴ・リヴァイバル特有のクールさとつんのめったビートを、ポップにまとめたような感じ。要するに、一言で言えばこれはブリット・ポップですね。あとは、想像以上に曲を書けるので驚きました。フランツほどキラーばかりではないですが、M1,M2,M6など、クセになりそうな曲が並んでいます。後半には明らかに"Think Tank"のブラーを模したような曲(M8)があったり、いろいろなことをやりたい気持ちは伝わってきます。それが統一されて混在してるのも、ある意味でブリット・ポップです。個人的にはUKだなあと思わせるM5が好き。ただ、演奏に力が無いというか、小奇麗というか、単に音圧が低いのか、有無を言わせないような衝動を感じないのは気になりますが。