The Creation / How Does It Feel To Feel (1963-68)

julien2005-04-06


Style : Freakbeat , Garage , Mod , British Invasion , British Psychedelia
現役時はとにかく売れなかったらしい。彼らに対して再評価が始まったのは80年代に入ってから。ただその人気は普通じゃなく、ポール・ウェラーがリスペクトしたり、メイキン・タイムは彼らの曲名からバンド名を取ったし、アラン・マッギーに至ってはレーベル名をそのまんま「クリエイション」にしてしまうほど。そういう意味じゃ、彼らがいなかったら、メリーチェインもハウス・オブ・ラブもマイブラもフェルトもライドもプライマルもオアシスもファーリーズもいなかったかもしれない。うーん、凄い。あ、マッギーも自分のバンド名を彼らの曲から取ってますね(Biff Bang Pow)。
彼らがなんで変に神格化されているかといえば、実はオリジナル・アルバムが1枚もないからです(売れなかったから?)。で、この編集盤はその再評価期に合わせて発売されたもので、現在は彼らの曲は2枚のアルバムで全部手に入る。でも、やっぱりこのジャケ。最高レベルにクール。ここまでクールなのは滅多にないと個人的に思っているくらいに好き。
ちなみに彼らはモッズだと思われてますが、ガレージのオリジネイターといったほうがいいと思う。俗に言う「フリークビート」ですね。充分に黒いんですが、とにかくフィードバックされて歪んだギターがモッズとは違う。フリ−クビート仲間で言えば、プリティ・シングスほど凶暴じゃないし、ダウンライナーズ・セクトほどR&Bなわけでもない。それに曲自体は結構ポップ。ただし、実験はかなりしてます。ツェッペリンジミー・ペイジで有名な弦を使った奏法は彼らが元祖です。つまりペイジのはパクリ。後半の曲は、ハードロックなんじゃないのかといった雰囲気さえある。サイケなものもある。ビートルズのような曲もある。つまり、あの時代のなかで活動していたのかが凄くよく分かるんです。でも、物凄く個性的でオリジナル。唯一無比といった趣さえある。ルックス含めて、とにかく何もかも格好いい。これでアルバムがなかったんだから神格化されて当然。奇跡的なバンドですね。