勝手に選んだ2004ベスト その弐

julien2004-12-31

続けてバンド編です。あれ、新人なのに先日やった新人特集に入ってないのがいるぞ、と思ってくれた人がいたら嬉しいんですが、まあ、意味があって、あっちは勢いとか存在感とか加味して出した結論でして、こっちは純粋に作品のクオリティで選んでます。画像は、リバティーンズではなく孤独な色男カール・バラーで。ピーター不在。



2004 Best Band















1. The Libertines / The Libertines
2. Green Day / American Idiot
3. The Futureheads / The Futureheads
4. 22-20s / 22-20s
5. Razorlight / Up All Night


1位。目には見えない流れを感じようとするなら、フランツでもオーディナリーでも、ましてやグリーンデイでもU2でもなく今年はリバだと思う。これが最後の作品になるかどうかなんてまだ分からないけれど、この作品から感じた生々しさは、他の作品じゃけして得られなかった。そういう意味じゃ、これは単なる2004年のベストじゃない。人はもっといろんなことを感じられるし、傷付いて泣いたっていいんだ。こんな作品には何年かに一度しか出会えない。
2位。「もう、こんな音飽きたんだよ」と思いながら、ここまでの作品を持ってこられては降伏。いまでも年に何回かは聴く超名曲"Basket Case"を超える楽曲は無いものの、捨て曲無し、キャッチーな明るさのなかにも、さりげなく切なさを描けるのは彼らくらい。
3位。フランツ・フェルディナンドとある意味近いバンド。でも、ポップと疾走感の絶妙なバランスといい、勢いといい、練られたアレンジといい、圧倒的にこちらのほうが上。キャッチーな点でも負けてない。でも、いまひとつ開かれていない。要するに地味。
4位。年配の人もうなるであろう圧倒的な演奏力とブルージーサウンド。これで20歳とかってありえないんで、あえて新人から外しました。まだまだ未完成な感じはしますが、こいつらの場合は、音楽面以外の面で何かあれば大化けすると思います。地味ながら、今年指折りの名作。
5位。個人的には、やっぱり彼らがいてこその1年だったと思った。ロックンロールの切なさや苦さや甘酸っぱさなどが、絶妙に音と化して何度聞いてもワクワクする。これが狙って生まれたものか、魔法が起きただけなのかは不明ながら、今年一番の愛聴盤は絶対にこれ。
















6. The Ordinary Boys / Over The Counterculture
7. Beastie Boys / To The 5 Boroughs
8. Keane / Hope & Fear
9. Franz Ferdinand / Franz Ferdinand
10. Mando Diao / Hurricane Bar


6位。難点はポップすぎることくらい。でも、実は凄くバラエティ豊かで考えられたサウンド。将来性は断トツだと思う。良い曲を書けて、素晴らしい歌詞を書けて、色々な音に対する鋭敏な感性を持っていて。ここに、闇雲に突き進む無茶苦茶さが加われば最高なのになぁ。
7位。最近、彼らの1stを聞いていて桁外れに凄いと思う。なんにも変わっていないようでいて、物凄く現在進行形でいて。彼らのような感覚を持っている新人のミュージシャンがどれだけいるんだろうと思うと寂しくなる反面、彼らが頼もしく見える。ひたすらにオールドスクールで、オールドウェイブ。歴史は大切だよね、と。
8位。とにかくメロディ。「今のままでいいよ」って言っているだけなのかもしれないけれど、現状をどう見るかなんて個人が考えればいい。僕が彼らと全然違ったことを考えていたとしても、そこに彼らのメロディが流れる場所はいくらでもあるってことで。
9位。確かによく聞いたし、よく見かけた。こういう音にみんなが反応するようになった、ってことだけでも功績は絶大。ニューウェイヴのとんがったリズムやクールな感覚を復活させてくれてありがとうです。ポップで深みが無いのは百も承知ながら、彼らのセンスは本物。彼らが何を聞いてるかを知ればそれは明白。そういう新人バンドの牽引役になってくれれば嬉しいな。
10位。明らかに不当評価されてるんでランクイン。前と変わらないビッグマウスなのに、期待を100%裏切ってくれて、みんなが怒るのは仕方ない。でも、この作品からは、彼らがどれくらい凄いメロディメイカーなのかがよく分かる。彼らが絶対に消えない存在なのは確実だから、いずれ将来には名盤として評価されるようになるでしょう。
















次点 N*E*R*D / Fly Or Die
次点 U2 / How To Dismantle An Atomic Bomb
次点 The Killers / Hot Fuss
次点 東京事変 / 教育
次点 Ash / Meltdown


N*E*R*Dは確かにいいんですが、もう少し無茶苦茶な部分は欲しかったなぁ、と。プロデューサーとしてのネプチューンズの凄さは分かるので、自分の作品やる時くらいは、こんなにキッチリしなくてもいいかな、って。
U2は、トップでもいいくらいなんですが、ここに来てしまった。正直な気持ちで言えば、頂点に君臨しなくてもいいのではと思います。こういう場所にいてくれてこそのU2だよ、とか。いや、本当に良いですよ、これは。
キラーズ。来年にはスペシャルエディションで発売決定とか。内容はベタベタになったディスコ・パンクですが、とっつきやすさでフランツに近い。もっともっと売れていいはずのバンドです。ルックスのせいかな。
東京事変。安定した林檎です。ヴォーカルが少し抑えられてるせいか、そう聞こえます。ソロに比べて物凄く飛躍があったわけではないのが少し残念。
アッシュ。オアシスの3rdを連想しそうになる部分があるのが難点。曲も演奏も相当に良いんだけど、彼らが愛される部分って違う気もするんです。内容は文句なしなのに、あまり聞かなくなるのは不思議なことです。