Schumann / Symphony No.1 in B-flat major Op.38 "Spring"


僕が持っているのはレナード・バーンスタインがNYフィルの音楽監督時代に録音したもので録音は1960年。この曲が若きシューマンの最も幸福な時代に作曲されたものなので、若いエネルギーを全開にして演奏するレニー(当時42歳)が思い浮かぶ良い演奏ですね。こういう曲を年寄りが指揮すると、変な物悲しさが出るから気持ち悪いのです。
個人的にはシューマンのシンフォニー(全4曲)の中でいちばん好きです。一般的には3番の『ライン』が有名ですが、まあ、そもそもシューマンピアノ曲の作曲家だと思ってる人のほうが多いので、たいして変わりませんね。
シューマン本人もこの曲の出来栄えにも初演の大成功にも大喜びだったようで「ベートーベン以来の最高の成功だ」とか、言ってたようです。でも、前述の『哀愁のトロイメライ』のラストで、この曲を書いて大喜びするシューマンの声を、ピアニストとしても非常に有名だった奥さんのクララが暗い目で 聞いていたのが印象的でした。
全体的にシュトゥルム・ウント・ドランクしてますが、途中で挿入されるトライアングルなんかが可愛い感じもさせます。第2楽章が特に素晴らしい。でも、日本の「春」とは印象が全然違いますね。

*ジャケットの画像はレニーが80年代にウィーン・フィルで録音したやつです。自分が持ってるのは廃盤のようで(クラシックは廃盤、ジャケ変更が非常に多い。。