The Veils / The Runaway Found (2004)

julien2004-06-14


XTCの初期メンバーでありながら、アンディ・パートリッジと2年間で喧嘩別れしたのが、ヴェイルズのフロントマンFinn Andrewsの父。
というわけで政治家のような2世バンドなんですが、XTCとの関係性は希薄、というか皆無。
ここ最近のロックンロール・リヴァイバルなんてどこ吹く風といった感じの、フォーキーでアーシーで、どことなくサイケなギター・ロック。
で、どこのレーベルだと思ったら、これがラフ・トレード。ディレイズほどキラキラしてませんが、リチャード・アシュクロフトのような落ち着いた声とメロディなんかには、いかにもって思うところがあります。
SuedeとかThe Smiths(また出てきた)を引き合いに出されるんですが、印象は強くないと思う。あえていえば、声といいThe Verveだろう。
全体的にロマンティックで綺麗な曲が多い反面、どこか地味で、ずば抜けて際立った曲がないのが欠点。個性をそれほど感じないと言うか。インパクトは弱いですね。うーん、スローテンポな曲が多いから余計にそう感じるのかな。ただ、ガレージやディスコ・パンク漬けになりがちな耳には、それなりに心地よかったりします。
最近はKeaneが英国でバカ売れ。Franz Ferdinandと並んで人気を誇ってるようですが、音は全然違いますからね。もう一つ誰だったか忘れましたが、UK新人三羽烏だとか売り手の都合で命名するのは止めて下さい。
まあ、このヴェイルズはどっちかと言えば、Keaneに近い感じ。TravisColdplayに近い歌謡ロック的ですが、歌詞を見る限りはずっと繊細でダーク。うーん、意外とこの流れでムーブメントが起きているのかもしれません。
ASIN:B000167SVW
追伸:しばらくは勉強漬けでフェスどころじゃないんですが、ヴェイルズはサマソニに出るんですね。行かれる方は聞いておいてもいいかもしれません。全体的には良いアルバムなので。