7月に恐怖の大王が降ってくる

julien2004-05-11

ここを見てくださってる方の中には、洋楽がお好きな方が少なからずいらっしゃると思うので、是非知っていただきたいんです。

とりあえず今確認したら、昨日貼ったリンクから飛べなくなってるので貼ります。とりあえずご覧になってください。


  • 海外盤CD輸入規制に反対する

http://sound.jp/stop-rev-crlaw/

  • 私たち音楽関係者は、著作権法改定による輸入CD規制に反対します

http://copyrights.livedoor.biz/

  • 輸入盤CD規制に関するシンポジウムのメモ

http://symposium.seesaa.net/


この結果どうなるかを一言で言えば、
CCCDを3000円で買うほかに選択肢がなくなる」

ということです。

私は、著作権法改定による輸入CD全面禁止の問題で、怒りが収まらないところにきた「Winny製作者逮捕」のニュース。もう、唖然として言葉も出ないんですね(と言いながら、延々と喋ってますが(笑)
確かに権利者の著作権を侵害していることには代わりはないけれど、どうもこの逮捕の理由が「著作権法に対する挑戦的態度」にあったようなのです。それも、製作者が2ちゃんねるでそういう趣旨の発言をしたことが引き金になっているようで(しかし、実際に彼の発言からその趣旨を読み取るほうが大変)、こうなるとダムネットワークにおけるコミュニケーション自体が否定されているというように見えてきます。
*彼の発言は音楽配信メモで読むことができます。

音楽文化自体がおそろしいほどの危機に見舞われることは間違いないです。音楽を本当に必要としている私にとっては黙っていられる状況ではないので、何かしらの行動において示そうと思います。

そういえば、輸入CDに関する問題で、昨日書かなかったことなんですが、日本のレコード売り上げにおける洋楽の割合ってどのくらいなんでしょう。
これはデータがないので憶測に過ぎないんですが、ここ数年こそ洋楽の売り上げが上がってきたといえますが、基本的には音楽の売り上げってほとんどが国内ものじゃないですか。となると、もし全体の売り上げが下がったことが問題なのなら、そこで洋楽CDだけが規制の対象になるというのはおかしいです。とりあえず手を付けられるところから改正しようということなのでしょうが、それは洋楽ファンが全体から見たらマイノリティであるからであって、これは完全に少数者に対する制約であり弾圧じゃないですか。
音楽業界の不況は国内に限った話ではなく、フランスでもそうなのだということは以前に紹介しましたが、この現象は世界規模で起こっていることなのです。ここで視点を売り上げではなく、音楽という文化の問題に移せば、現在の充実した音楽の状況は、こうした状況が文化の質自体は高める方向に動いていると思います。
もちろん、音楽業界にとっては困った問題だとしても、音楽がこれほど多くの人から愛されるという環境の破壊は、音楽文化全体の破壊へとしか行き着かない。それは業界にも縮小効果をもたらすでしょう。これは昨日貼ったリンクで山形浩生氏が言ってる通りのことで、それは緩やかに、だが確実にそういう状況になるでしょう。

実は、どうもアジアから入ってくる国内盤の海賊盤対策が絡んでいるとのことで、実際にレコ協は「海賊盤対策をするだけです」みたいなことを言ってるらしい。でも、実際に対象となるのは輸入盤全てです。

とりあえずこれだけの制約を課すのなら、それによって得られる効果、失われる効果の厳密な比較衡量がなされるべきです。音楽業界だけの都合で全体の環境が破壊されるようなことを許すわけにはいかない。ここで「公共の福祉」などという言葉を出すのは立場が逆なことは知っていますが(「公共の福祉」は制約を課す際に使う理由付けだから)、文化面での影響を考えない態度には許しがたいものがある。なぜなら、これはあきらかに公共性の破壊ですから。私はかなり怒ってます。


そんなことをしている暇があったら、音楽ファイルの配信をもっと大規模に実現できる環境を作るべきです。安価に貴重な音源が手に入るというのなら、もっと充実した音楽環境を作れると思う。レコード会社は素晴らしい音を売れないっていうだけの理由で平気で廃盤にしてきたのだから、それを行う義務もある(と思う)。そうなれば、そういった音楽を求める人にとっても素晴らしい環境になるだろうし、プラスティックを使わないのだから環境問題への対策にもなる。何より、安価になるというのが大きくて、1曲100円とか、アルバムで1000円だとかにすれば、これは利用する人が増えると思う。国内ものが好きな人も、レンタルよりも安価に手に入るのなら利用する人が多いでしょう。むしろ、それがいちばん重要なわけで、洋楽CDの輸入を禁止したところで、彼らが見込む利益は得られないと思うんですが。

ちなみに、タイトルに「7月」と書いたのは、その月から日米租税条約が発効されるからです。これが間違いなく絡んでると思われます。
あと、2番目に貼ったところからは、業界の関係者のいかに多くの人が反対しているかが分かります。これは心強い。それに混じって、私が通ってる学校の代表をされてる方も賛同しているのが嬉しいです。

私個人は、明日から署名を集めます。