Elastica / Elastica (1995)


発売された時期が時期だっただけに、どうしてもブリット・ポップとの関連で頭のなかに整理されてるんですが、音は全然違います。UKでポップって意味では確かに「ブリット・ポップ」なのかもしれませんが。
この女性3人に男1人のバンドが話題になったのは、音楽性とは全く関係のない話で、リーダーのJustine Frischmannが、Suedeのデビュー前のメンバーであり、かつブレット・アンダーソン(Suedeのボーカル)の恋人だったってことと、発売当時にはBlurデーモン・アルバーンBlurのボーカル)と恋愛中だったとか、つまりそういう話で、今となってはどうでもいいことこの上ない。
私はこのアルバムが凄く好きで、音は、初期Wireの影響がバリバリで1曲平均2分ちょっと、Wireをもう少しガレージパンク調にした感じなんでしょうか。浮遊感よりも疾走感を強めた感じですね。
なんとも不思議なポップさがたまらなく個性的で、ブリット・ポップの時期にデビューしたのが本当に勿体無い。「ちょっとドラッグのせいで何もかも面倒くさい」だった雰囲気がボーカル含めて全編に漂ってますが、ダルい感じはまったくしなくて、個人的には90年代屈指の名作だと思いますね。ひとつのジャンルを作れなかった孤独なバンドだったせいで、知名度のほうは今ひとつ。でも逆にそのおかげで、かなり安く中古で手に入ります(300円くらい)。
5年後に出た2ndも進化した彼女たちが聞けます。まあ、その後解散してしまったんですが・・・。
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