Led Zeppelin / Led Zeppelin (1969)

julien2004-03-15


昨日ベックについて書いたので、ベタなんですがツェッペリン。まず、つまらないことですが「赤い」飛行船じゃなくて「鉛の」飛行船です。あと、ピーター・バラカンによれば、ツェッペリンじゃなくて、ツェペリンらしい。まあ、どうでもいいけど。
昨日も書きましたが、Jimmy Pageはバンドマンというよりはセッションギタリストでした。彼が参加したものとして紹介されてるものを見ても、狭義のロックに当てはまらずに、もうあらゆるジャンルに参加してることが分かります。つまり、ツェッペリン=ハードロックなんて考える必要はまったく無くて、ペイジがツェッペリンでやろうとしたことは、そういう様々な音楽を核融合し、それを原子レベルで爆発させることで全く新しい音楽を作ることだったと思う。メンバーもそれぞれ聞いてきたものが違おうとも、そういう次元では共通していた。これぞ、まさしくロックで行われたセッション。
そう考えなければ、彼らが生み出した音楽をちっとも説明できないと思うのです。そういう意味では、ツェッペリン解散後のハードロックの歴史は、衰退、保守化の歴史と言ってもいいと思う。ハードロックという枠に飲まれていくということです。
そもそも、なんで「ハード」ロックなのかと言えば、ブルースやカントリー、フォークといった音楽が潜在的に持っていたものを、ロックの持つダイナミズムというか派手さというか、あの頃の人が持っていた精神的な感情で解釈したが故に、ハードになるのであって、それは様式ではないはずです。ハードロックという言葉が生まれ、それに伴って様式が生まれたのであって、その逆はあり得ない。だから、ツェッペリンの真似は出来ても、それだけじゃハードロックと言えないと思う。
これ以外にはあり得ない音のみが持つ爆発的なエネルギーや美しさが極限的に表現された、私にとっての究極のアルバム。はっきり言って、ロックはここにおいて完全に一つの完成を見たと思う。結局は、好きな音楽を抱えながら、そこで自分が何をしたいのかを求めるハートなんだと思う。そういう感情が、ここまでの表現にまでたどり着いた奇蹟としか言いようがないです。
そういや、渋谷陽一ツェッペリン大好きですね。これをリアルタイムで体験すれば、私だってそうなると思う。
あと、ジャケットは、歴史に残る大惨事だったツェッペリン号(飛行船)の爆発炎上。一見、関係ないように思えるけど、このアルバムにとってこれ以上のジャケットはないです。
もう、このアルバムに関しては言うことなし。「聞いてください」ってだけです。
ASIN:B000094PYE

追記
どうでもいいことなんですが、Zepp東京Zeppってツェッペリンから取ったんですよね?誰か知りませんか?というのも、自分は最初「ツェップ」東京って呼んでたんですね。ゼップ?(゜Д゜)ハァ?みたいな感じで。どうなんでしょうか。。