風邪で声が出ない

けれど、言葉がなくなったわけじゃない。電話ができないくらいだけど、それが苦しかったりもする。


塾のMさんは言葉がうまい。数Ⅱも数Bも誰も代わりを果たせないなら、声がかすれたくらいで責任を果たさないというわけにもいかない。ずっと寝てる予定がやむなく今日は2コマ出ることになりましたが、3時間やっただけで、帰ったら声が出ないどころか、体調も著しく悪くなった。でも、寝れば治る。大したことじゃない。


しかし、ベクトルや微分法・積分法くらい、大学生なら少しやれば理解できるだろうと思うのだけれど、「文系」という理由でやってくれない。今年に入って理系の先生が危機的なほど少ないので(勿論、誰もサボってなんかいません)、文系なのに数学がまあまあ理解はできてる私に仕事が回ってくるんですが、それをいうなら、私も文系で、高校時代は数学が果てしなく嫌いだった。まず教師が大嫌いなので、やらなかったし、結果、数学のテストはほとんど赤点で(追試は意地でかならず満点取りましたが)、実を言えば、塾の仕事を始めた段階で、私は高校どころか中学の数学も曖昧な部分がそれなりにあった。
でも、面接の時に意地で「できます」と言ったし、今なら理系数学以外ならば、なんの問題もない。集中して学習したわけじゃないけれど、やらなきゃ生徒が困るという土壇場の集中で、ほとんど問題なく理解した。それも、別に私が特に頭が良いとかそういうんじゃなくて、要は理解してやろうという気持ちと集中の結果だと思う。
その結果、高校数学の次元での話だけれど、数学がとてつもなく面白いということも分かったし、私は数学ができなかった、なんていう軽いコンプレックスもどこかに消し飛んだ。できない、と思うから、できるようになってやろうと思うわけで、できない、から、やらないというのはつまらないと思う。
面白いと思えば、ますます知りたいと思うわけで、最初の苦労や恐怖なんて、その後に得たものにくらべれば、なんて些細なものだろうと思う。

講師の人のことは、私は大事な仲間だと思っているので反感もなにもないですが、大学生なのに、中学の範囲しか分かりません、というのはちょっとずるい気がする。おかげで声出ない、やばいってばさ。