背負う方

六法の内の、商法、民事訴訟法、刑事訴訟法をよく下三法とかいうんですが、択一試験がないせいか、勉強量が足りずに苦手な人が多い。
特に、商法。条文(というか文量)が多いのと、それがあちこちに散らばっていることと、やたら準用が多いことと、会社といったものがイメージ沸きにくいことと、改正が頻発するせいで、条文使いこなすのも理解するのもかなり大変。一般の方が商法の条文見ても、おそらく何も分からない。問題がある法です。
ただ、これ、商法という名前の割に、実際に試験で問われるのは、その内の会社法と呼ばれる第二編と、全く別の手形法なんです。しかも、来年には新会社法が商法からは独立して施行されるので(当然に現規定は消滅)、そうなると、受験科目からこれが消える可能性は極めて高い。総則があるだろうという話もありますが、新会社法にも新しく総則がありますから。
株式関連での改正が多いのは常とはいえ、会社の規定がここまで大幅に変わるのは、有限会社法の施行以来なんじゃないか。ちなみにその有限会社は無くなります。
ただ、新しい条文に目を通す限り、読み易さ、まとまりでは圧倒的に新法のほうが分かり易い。今回のは、改正というより、完全に新法の制定なので、来年からは再びやりなおさねばならないわけですけど、趣旨や制度が変わるわけでもない。それに、商法や民法といった民事法が苦手な法曹など論外なので、真剣にやりますけど。