Things She Said

人と人が絡む場所はいつも混迷している。そこに秩序を与えるものはなんだろうか。
歴史を眺めるのは面白い。理性が支配する時もあれば、激情や悲しみが動かすものもある。


しかし、混迷は今もある。
私が感じるものも想うものも、すべては世界を受け止めることへと繋がる。
だから昨日の「彼女」の役割はそこにある。
果てしなく複雑なものも、それは自然に流れるように入ってくる。それだけは萎めるわけにはいかない。アンテナを張り巡らし、混沌を受信する。
受け止めたものが精美であったならば、その裸身をも見つめること。
誰かが生み出す前に感じたり受け止めた、生身をこそ受け入れること。
表層に捉われることなく、目に映る美しさに捉われたり、酔うこともなく、その混沌を見つめること。


しかし問題はそれだけでは終わらない。受け入れたものに秩序を与える。整理し、整合的な結論を導くこと。
ただし基準は絶対ではない。ただ、社会的に相当であり、かつ美しいものであること。
だから、そこはただ客観的なだけであってはならず、主観的なだけであってもならず。


久しぶりに見えた。
いま何をしているのかも、これから何をすべきなのかも。
やはり「貴女」は必要なのだと心から思う。