ことば

ことばって何気ないようでいて、いつも傍にあるような感じがして、でも、しまいっぱなしになってしまうもの、でもあるんですね。
論理的な言葉にばかり触れていて、気付いたら本棚が埃まみれなってしまって、でも、本を開けばまっさらな白いページの上で言葉は静かに踊り続けていました。彼らと一緒になって踊っていると、時々はこんな風に身体を任せるのも大切なんだな、などと思ってしまった。
軍隊のように規則正しく進むだけ、じゃなくて、もっと人は自然に流れていて、ふとした瞬間に景色が柔らかくなったり感じて、はっとします。サングラスを外して目を細めたり、雨の街を眺めたり、ふと花に見とれたり、そんなずっと当たり前のように過ごしてきた日常が、いまでも確かにあることに久しぶりに気がついて、そして今の生活が昔の時間とつながったように感じられて、今はとても嬉しいのです。
何もかも本当に相棒に感謝。あのタイミング、あの瞬間にお前といられて、俺は迷宮から抜け出た。手を大して伸ばせなくて、一人で脱皮しようともぞもぞやってたけど、そうじゃない。ヘビでもなけりゃ、セミでもないんだから。とりあえず、抜け殻は置いていきます。