M・デュラス『モデラート・カンタービレ』

julien2004-07-21

デュラスの『モデラート・カンタービレ』の、息の詰まりそうな閉塞感が好き。一人の女の死から始まる物語。言葉と言葉の張り詰めた空気や漂う倦怠感。死と性。想像と現実の乖離。階級。海辺の匂いとマグノリアの白、窓の外の風景。外れたピアノの音。ゆっくりと歌うように、モデラート・カンタービレ