今日、学校でものすごく嫌な光景を見た。その時は動揺することもなかったんだけど、俺は(友達が傍にいない時は)顔に出さないほうだしよく分からなかった。でも、書いてる今では気になってるんだから、ショックだったってことだ。
遠くから見かけた時は、いままで見たことのないような顔をしてた。そして俺と目が合って、よく見るあの笑顔、あの顔になった。
どっちが本当の顔かどうかは分かる。あの作り物みたいな笑顔が悲しいとか思ってるのは、今でも変わらないし。

性格がいいとか、顔がいいとか、頭がいいとか、そういうものは、俺は比較できないものだと思ってます。どっちが上とか言いにくい。いま挙げたものが比較できるものだとして、俺が不利になることなんてないだろうけど、見える形で絶対的に比較できないものなのだから、俺はたいしたもんだとは考えない。おしゃれだとか、格好良いとか言われても、はっきり言ってどうでもいい。だいたい自分のためにしか服は選ばないし。

比較できるものが数字で表されるとか考えたくないけれど、でも、そういうことは実際は大切なのかもしれない。親父が会社の重役をやってるから、俺は色々好き勝手できる部分はある。でもリストラされたりして苦しんでる人も大勢いる。そういう場合に大変なのは、その人だけじゃなく、その人が守ってる人も同じだ。それを責める気は少しもないけど、守る力が弱かったっていうのは本当だろう。勿論、経済的なものは全てじゃない。もっと大事な価値があることは、俺はすごくよく分かってる。でも、必要条件ではあるんだ。こんなにつまらなくて現実的な俺を、昔の俺は笑うのかな。
とりあえず、誰かを本当に守る力は今の私にはない。

努力の必要性って、こういう時に感じるものなんだね。今のままでは絶対に手に入らないものがある。だから、絶対に負けるもんか、と思う。