アポリネール

最近は、哲学書か法律の本しか読まない(読めない)ので、電車の中ではもっぱら詩集を読んでます。今日は、棚の隅で眠っていたアポリネールを見つけたのですが、まるでランボーの『地獄の季節』の縮小版のような「地帯」という詩が好きになったので、さっそく1フレーズだけ、上に書き加えてみました。まるで私のことを歌ったみたいだ。
有名な「ミラボー橋」に関しては、それを本歌取りした詩を昔どこかに書いた記憶があるのですが、いまとなっては行方不明です。
「月日は流れ、私は残る」を反語にしたことしか覚えてません。

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探してみたら、あっさり発見。かなり酷いものですが、自戒の意を込めて書いてみます。。。

世界に詩人ほどみじめで醜いものはない
詩人は忘却を糧に ただ ある瞬間に情感をうたう
私は、時計を見ながら時間の永遠を望んだりするが
過去において、彼を詩人と呼ぶのだろうか?
時を刻むものは 彼を祝福するのだろうか?
 
ただ問いは時に投げ出され 歌だけがここに残る
私は残されず 詩人は立ち去っていく
流れる川を探して

橋の上に詩人を見つけるのは誰なのだろう?

ミラボー橋を感傷抜きで読んだら、こんな感じになるのでしょうか。昔の私が、ある狂人が何を考えていたのかは、今となっては分かりません。それこそ「時間は浪費され」、「私は残されず」です。