過去と未来の狭間で

そういや、こないだハンナ・アーレントの『過去と未来の間』を買いました。先日貰った大学の紀要に非常勤の先生の論文が載ってて、まあアーレントなんですが、基礎知識じゃ満足できなくなったのでテクストを読もうかと。
文庫化されてる『ヒューマン・コンディション』はともかく、『全体主義の起源』の全3冊&15000円を払って買う度胸はないんで、とりあえずこれ。これも4800円ですが。。文章は容易でもないですが、特に難解でもないです。
思考と行為、真理と意見、懐疑と信仰、などの問題を巡って、信じがたいほどの思考が展開されています。個人的に深く考え込んでいる問題なので、読んでいると涙がボロボロ出てきます。


今日は高校時代の恩師と久しぶりに会いました。実に3年ぶりです。
説明不可能な理由で、遅刻、欠席、早退の学校記録(退学者は例外)を作った私が、高校を卒業できたのはその先生を含めた3人の方のおかげだったのです。
「久しぶりに会ったけど、僕がHに対して変わってほしくなかった部分がそのままで嬉しかった」って言われて、泣きそうになりました。
先生は「色んな生徒を見てきたけど、哲学者や思想家になれるような素質を感じたのはHだけだから、それを授かり物だと思ったほうがいいと思うよ」と仰ってくださいましたが、実際のところ、僕は哲学者になるつもりはありません。でも、それはカッコつきの「哲学者」ってことで、僕が考えることや感じることを止めることはないと思う。死ぬまでないと思う。


明日から、さる資格取得のために予備校に通い始めます。みんなとの付き合いにはあまり参加できなくなります。そう、2年半は待ってください。今までは適当にやっても良い結果になってばかりだったけれど、今度はそんな簡単な相手じゃない。でも、生まれて初めて真剣にやってみたいんですね。自分のポテンシャルの限界を見たいから。


この狭間で、僕は変わってしまうだろうけど、自分がいちばん好きな部分は、そのまま残せるという感じがなんとなく分かった。迷いを常に持ってしまうものだけれど、何を信じればいいのかが分かれば、それで十分じゃないのさ。