The Rapture / Echoes (2003)

人気 ★★★   個人 ★★★★  Genre : Disco Punk

アルバムタイトル通りに彼らの出す音がEchoeになって、未来のあちこちで共鳴することは間違いないでしょう。
去年"House of jealous lovers"を初めて聞いて以来、このアルバムの発売をどれだけ待ったものか・・・。少なくともあの曲を聴く限りは、パンクとハウス、ファンクを合わせたものといった感じで、エレクトロ・クラッシュ勢の一員という世間的認識を疑問もなく共有してましたが、アルバムを通すと印象が変わりますね。
全体を通しても踊れる曲は少なくないんですが、Snoozerタナソウが書いてる通りに、色んな要素が入ってて音楽的素養が深いってことが分かるし、何よりとにかく曲が(・∀・)イイ!!んですよ。パンクしてる曲などは、最近そんなのばかりが流れて行ってる状況なんで特に際立って聞こえます。全体のバランスもいいし、これはしばらく離せないレコードです。
作品としては限りなく満点に近いのであまり文句も言えませんが、そこをあえて言わせてもらうと、ダンスの要素(というより概念)が少し軽く扱われてるのかなぁ、といった印象を受けます。極端に言ってしまえば中途半端(これも概念として)。いや滅茶苦茶いいので、強引に言えば、ってことですが。
ただ、彼らがインタビューで語っているように、世間からのカテゴライズを避けるために、自分たちがいま持っている可能性を出来る限り表に出して現したのがこの作品ならば、これから彼らはHouse〜的なイメージからどんどん離れた音楽になっていくのかも知れません。今やりたい音が、House〜のようなものってことで。。。つまり、数年後の音がどうなってるかは分からない、ってことですね。それって凄いことなんですけど。
心配なのはHouse〜があまりに良い曲なので、変化の際には足枷になるでしょうね。とりあえず、ダンスのイメージから見るのだけは、止めておきましょう。