Senya Senkyoku

時代は痙攣する

0013 New Order "Ceremony" (1981) 80年代は「踊れること」が音楽の重要な要素であったことを、ロックがようやく理解した年代だったと思う。ブラックミュージックではごく当たり前のことでも、それに気付くか否かは大きな違いである。たとえエルヴィスやビー…

0012 A-Ha "Take On Me" (1985) この人達はノルウェーのバンドで、最初にリリースされたヴァージョンとよく知られたこのヴァージョンが違って、いかにもニューウェイヴなエレポップになっているのも、渡英後に、同じく北欧のアバを意識してアレンジされなお…

in and out

0011 東京事変 "閃光少女" (2007) ここでは古い曲ばかり書くつもりでもないんですが、最近は耳に入ってくる以上にすら積極的に新曲を聴いたりできないので、どうしても古いのばかりになる。そして、古いの定義は適当で、最近のもの以外は全部そちらのカテゴ…

ある時期、感情は執拗にリフレインする

0010 Elsa (Elsa Lunghini) "T'en Va Pas" (1986) 邦題『哀しみのアダージョ』で日本でも広く知られるポップ・フランセーズの超有名曲。 大貫妙子さんも『彼と彼女のソネット』という曲名でカバー。 他にもカバーは多いが、それも納得する、一度聴いたら耳か…

0009 France Gall "Poupee De Cire, Poupee De Son" (1965) 邦題 ”夢見るシャンソン人形”。歌手名との一致はともかく、この曲を知らない人などまずいないのではないかと思えるほどの有名曲であり、ポップミュージック永遠の名曲だと僕は思う。「フレンチポッ…

 結局は言葉にできないという戒め

0008 David Bowie "Life On Mars?" (1971) デヴィッド・ボウイといえば『ジギー・スターダスト』が真っ先に紹介され、世紀の名盤だと書かれる。あの作品が素晴らしいことを否定するどころか、僕も大好きである。あれを聞かなかったら、今の僕の一部分は違っ…

 鳥かごは必要なもの

0007 It's A Beautiful Day "White Bird" (1969) この曲のために、今でもガイド本などにはこのアルバムが紹介されています。そうでなかったら、僕などは存在すら知らなかったでしょう。69年とは言え、時代はハードロック全盛時へと向かう渦中、そういう時代…

 完全なこと

0006 Fairground Attraction "Perfect" (1988) 数年で解散したバンドの、世にも幸せなたった一枚のアルバム、その一曲目を飾るのがこの大ヒット曲。ワンヒットメイカーと呼ぶには惜しすぎる天才バンドの、このアルバム全体を包む幸福感はなんだろうかと思う…

 誘うもの

0005 Petula Clark "Downtown" (1964) この曲は誘う曲、ダウンタウンという言葉が魔法のように響いた時代に、聞く人の心を誘う曲。そこに行けばなんでもある、たった独りで孤独な人、そこには誰かがいて、喜びが溢れ、そこでは何も失うものもない。 ダウンタ…

旅旅歩こと

0004 Godiego "銀河鉄道999" (1979) ゴダイゴはメンバーの内の半分が外国人で、それはリーダーのミッキー吉野さんが元ゴールデン・カップスにいたくらいで英語に強いというのがあるのでしょうが、だからサウンドはとてもこなれてるし、実際にゴダイゴの曲は…

終わりなんてないこと

0003 Todd Rundgren "Hello, It's Me" (1973・原曲1968 by Nazz) 『Lost In Translation』の前の作品『Virgin Suiside』のなかで、この曲が流れるシーンはあまりにベタ、ベタすぎてかえって感動した。ほとんど囚われの身だった少女たちに男の子が電話越しに…

風にのせるもの

0002 はっぴいえんど ”風をあつめて” (1971) はっぴいえんどは難しいと思う。しっかり聞いている時はしっかりと聞こえ、なんとなく聞いているとなんとなく聞こえ、適当に聞いていると適当に、ちゃんと聞いているとちゃんと。 最近も発泡酒(?)のCMでこの曲…

陶酔するもの

0001 The Animals "House Of The Rising Sun" (1964) ブリティッシュ・インヴェイジョン勢の一翼を担ったアニマルズの代表曲、というより、一般的にはほとんどこれ一発のバンドとさえ思われているのでは。この曲はカバーでオリジナルは伝統的な民謡、日本で…